国境そしてベイネウへ シルクロードー11 [シルクロード]
運良く国境のカラカルパキアまでは舗装路が続いたウズベキスタン
今日国境を越えてしまえば予定より1日早い
「行っちゃいましょうよ〜!」が合い言葉ね(笑)
15時50分ウズベキスタン出国が始まる
カザフスタッフも注意深く書類を集める
国境の入り口で売っている冷たい飲み物が嬉しい本当に嬉しい
砂塵舞う未舗装の国境でこの飲み物と日陰が嬉しい
17時10分ウズベキスタン出国
1時間20分!なんという早さ(笑)
17時半カザフスタン入国審査
18時には無事カザフスタン入国
3時間掛からなかった!素晴らしい!
写真を撮ると怒られる国境
ここはカザフスタンに入ったところのカフェから撮ったのだが
運悪く警備隊員がいればデータは全て消されるか没収
警備隊員が一緒に写真に写りたければOKだけどね(笑)
ぽつんとこの1けんだけ建物がある
これは税関の建物ね
修理してるのではなくトラックの影で眠る
どっから来た?とか写真を撮れとか結構フレンドリーね
軽い食事と飲み物の補給をして走り始める
ここからは砂塵舞うオフロードだ
最初の町ベイネウまであと約80km
舗装路を走ってきたのと同じスピードで進む
前のバイクの蹴散らす砂塵で前が見えない
どこが路肩だか判らない広い道を横に数台並んで走る
後は距離を置かないと前は見えない
轍にハンドルを取られヒヤッとすることたびたび
振動でナンバーは千切れてふっとぶ(笑)
20時ベイネウ到着
カフェと修理工場と商人宿が一緒になったここが今夜の宿
21時には門に鍵がかけられてクルマの出入りはできない
人は横の小さな扉から出入りできる
バイクでシルクロードを走る日本人は結構多い
しかしヌクスからのこの北部ルートをとることは少ないだろう
もしかしたらこのカラカルパキアの国境をバイクで越えた初めての日本人かもしれない
何故この道を走らないかというと
アジアハイウェーでありながらメインルートから外れていること
このルートはカスピ海を越えなければいけないこと
カザフスタンから対岸のアゼルバイジャンまでのフェリーが今では運行していないこと
とにかくメインルートのシルクロードから外れているのが大きい
地図にものっていないような道だしね(笑)
本日の走行523km 総走行距離1950km
たぶん国境(笑)
ベイネウ
長い道のりです シルクロードー12 [シルクロード]
宿を7時過ぎに出発
今日は300kmを超えるオフロードの日
まずはバイクの腹ごしらえ
私のバイクは20リットル以上飲み込むビッグタンク
満タンにすると重い(笑)
休憩も炎天下
横の砂漠の道(?)のほうがクッションがよいのか
6輪駆動のトラックはパリダカのように砂塵を上げて走る
そんな月面のようなオフロードも200kmも走ればカフェが現れる
サポートカーのランクルが遅れる
トラックの運転手が落ちていたタイヤを拾ってきてくれる
どうやら牽いているトレイラーに問題か
ここのカフェで早めの昼食
野菜たっぷりのボルシチ
サポートカーの修理もあるし
この場所でゆっくり出来る
今日の予定は行けるところまで行くことだけ
身体とバイクがもった所が今日のゴール
ツバメが飛ぶ
幸運の使者だとトラックの運ちゃんは言う
この1番熱い時間
走っているクルマはない
満タンのガソリンは悪路で揺られて少しづつにじみ出す
そこに砂塵が着いてこんな模様
1番熱い時間に走り出す
バイクに燃料も入れた
水分も補給した
こんな道だ、パンクもする
こんな所でこけたら・・・・・
いったい何処から助けが来るのか
ドクターヘリだってないだろうし
救急車が来たとしても
この悪路で揺られるんでしょ
こけないように走るしかありませんね
まだまだオフロードは続きます(笑)
アジアハイウェーなんですってさ
白い丘 シルクロード−13 [シルクロード]
この砂漠地帯はカザフ台地
私達はこの台地からカスピ海沿岸地域へと向かう
台地からの下り坂
ここはフラットダートで写真を撮る余裕もある
この白い道は塩
大昔ここが海だった頃の名残
台地を下りると白い崖が見える
サメの歯なども見つかるのだという
どうにか荒れ果てたオフロードも終わりをつげた
幾つもの丘を下る
今日は300km以上のオフロード
疲れ果てたらその場でキャンプの予定だった
オフロードが終わりをつげた時
無事ここまで来た喜びの握手
最終目的地はカスピ海の町アクタウ
高揚しついでで
「行っちゃいましょうよ〜!」が出た(笑)
この時18時
まだ200km先が目的地
途中左側2輪がバーストしてホイールだけで走るクルマがいた
ロシアナンバーのアウディ
ソ連による圧政の歴史を持つカザフスタン
あまり皆ロシアナンバーは快く思っていない
不機嫌な顔をして乗っているカップル
流石にこの地で止まってしまえば死ぬしかない
だから助け船を出す人々も多い
彼らにはアクタウから救援車が行ったという
ソルジェニーツィンの「収容所列島」を思い出す
休憩時に脇にトラックが止まる
何処から来たのかなどと聞かれる
ふとトラックの荷台を覗くとラクダがいた
現代のシルクロードはラクダに乗って移動するのではなくて
ラクダをトラックに乗せて移動するのかと妙な納得をする(笑)
走っていくと道の脇でラクダ市をやっていた・・・・納得
小さな町に出た
ここなら冷たい飲み物がある
冷たいコーラに生き返る思い(笑)
前回もそうだが
冷たいコカコーラがなによりのご馳走
日本ではコーラを飲まない面々が
2年分まとめてこの地で消費する(笑)
うっすらとカスピ海が見えてきた
「行っちゃいましょうよ〜!」の合い言葉で1日早くアクタウに到着
21時アクタウ到着
埃にまみれたバッグ
郊外のゲストハウスに投宿の予定だったが
急遽変更して海岸沿いのホテルに泊まることとなった
シャワーを浴びてすっきり
22時半アクタウビールで乾杯!
セルゲイもほっとしたようだ
このホテルを紹介してくれたのは、彼らのバイク仲間
アクタウが初めてのセルゲイとマラット
しかしバイク仲間が助けてくれる
カザフスタン・モーターサイクル・ネットワーク
各地にフォーラムがあり助け合うのだという
前日に泊まったカフェのオヤジもそのメンバー
車庫の奥にはBMW F650GSが止まっていた
この地のモトクロスチャンピオンもやって来た
酔狂な仲間に酔狂な連中が集まる
日本ではどうだと聞かれる
バイク仲間のここまでの横の繋がりは無いね
バイクに乗る人数の違いは勿論あるけど
ここまで良くしてくれることも無いだろうね
私達は外に出て飲み続ける
本日の走行距離 477km 総走行距離 2427km
アクタウとは白い丘という意味だそうだ
塩で真っ白な山と道
因みにタシケントは石の街という意味
案内板の出ていない道
路地のような分かれ道
農道のような幹線道路だったり
道を聞けば多くの人が集まる
旅は教室であり、人を学ぶ
私達はこの場所までやって来ることができた
さてさてカスピ海ははたしてしょっぱいのか?
海水浴なんですから〜 シルクロード−14 [シルクロード]
1日早く着いてゆっくり出来る余裕のよっちゃん
バッグもブーツもウェアーも洗濯
やっぱあの砂まみれのまま帰りの飛行機には乗せられませんから(笑)
午前中はゆっくり洗濯やら片付けやら
さてさてビーチに赴きましょうね〜
沖にタンカーが停泊してます
豊富な天然ガスや資源
その送り出しのためにここアクタウは賑わっている
一種のバブルのように建設ラッシュ
ロシアなどからもバカンスでやって来るようだ
まるで南フランスの趣
コートダジュールですから(笑)
海の家でお食事
ピザにケパプにピクルスの盛り合わせ
サーモンと鯖の燻製のオイル漬け、美味なり!
遠浅のカスピ海で泳ぐ
砂漠を走ってカスピ海に飛び込むのが今回のミッション
海水ほどではないがカスピ海はしょっぱかった
この湖は日本がすっぽり入ってしまう大きさ
対岸が見えるようなことはないよ
海から上がれば、お約束のアイスクリームね
「行っちゃいましょうよ〜!」の合い言葉で1日海岸でのバカンス
セルゲイやマラット達にも
グッドメンバー、グッドバイカー、グッドジョブとお褒めの言葉を頂いた
この旅の間
「まいったな〜」と笑顔で顔をくしゃくしゃにして言うことはあっても
誰もねを上げることはなかった
同じ釜の飯を食った仲間じゃなくて
同じボトルの水を飲みあった仲間(笑)
遠来の友へのもてなし
ジェットスキーもやろうといって持ってくる
私はこれは遠慮させて頂いた
この乗り物の傍若無人さが苦手なんです
カヤック乗りはこいつが苦手(笑)
この日もアクタンビールを片手に話は尽きない
明朝早くに国内線でアルマトイに向かう手筈
カスピ海はおっきいぞ〜!
カスピ海は大昔の大陸大移動で内陸になってしまったのだという
一度干上がり底に固まった岩塩が溶け出した為にしょっぱいともいう
ロシアの母なるボルガ川もここにそそぐ
ここから流れ出る河川は無い
旧ソ連の作った運河を通ればバルト海まで行くことが出来るそうだ
バザールはやっぱし素敵ね シルクロード−15 [シルクロード]
アクタウの飛行場
バイク仲間達が見送ってくれる
この地に又来ることが有るのだろうか
飛行機の窓には子供が貼り付けたのであろうシールが貼られていた
3時間ほどでアルマトイに到着
広いカザフスタンは時差がある
1時間進める
今夕23時の飛行機で帰国
休憩のホテルに荷物を置いて街にくりだそう
今回は空港からバスで行きます
これがまた良いんだな〜
やはり中央アジアのバザールは楽しいね〜
暑いこの地での塩分補給の為の乾燥ヨーグルト
チーズと言ってるがしょっぱい乾燥カッテージチーズってな感じね
トマトやピーマン、キュウリ、ナス
こいつらが美味しいんだな〜
ドライフルーツもかかせない
緑の干しぶどうはなかったけどドライチェリーが絶品
携帯は必需品なのはこの地も同じ(私は不携帯だけどね)
中国製が安く売られる
古本屋なんぞも魅力的
ロシア語なんてチンプンカンプンですけどね
クルマのジャネレーターとか壊れた電話とか
何でも揃う泥棒市みたいね
楽器も置いてあるんだけど
炎天下に出しっぱなしはまずいでしょ
世界遺産も良いのだけれど
こんな混沌が好き
世界遺産を巡った前半戦
とにかく悪路の後半戦
暑い砂漠と400kmぐらいじゃ変わらない風景
つかの間の緑のアルマトイはゆっくり出来る
アルマトイ
そして旅は終わる シルクロードー16 [シルクロード]
バザールで仲間の1人がスイカが食べたいと言い出す
今夜の飛行機で日本へ帰るのだよ〜
そんなスイカどうするの〜
と言ったけど・・・・買っちゃうのよね(笑)
これが大きくて重いのよ
ホテルに持ち帰るつもりでしばらく持っていたが
さすがに重たい!
どっかで食べちゃおうと言うこととなった
カフェの主人に頼み込んで包丁と皿を用意してもらう
半分でもイッパイです
小さく切り分けて近くのテーブルにもお裾分け
甘くて美味しい極上のスイカでしたね〜
それだけじゃ申し訳ありませんので、ここで食事ね
半分はカフェの主人にプレゼント(笑)
2年前も駆け足で訪れたロシア正教の教会
こんなにバラの花が咲いていたのを今知った
結婚式の後、ここで写真を撮るのが習わしらしい
何組もの花嫁花婿
空港隣接のホテルに戻ろうとバスに乗れば
急な夕立
バザールはてんやわんや
ステップ気候ながら髙地のアルマトイは結構雨が降る
急な湿った空気と人いきれ
気温は下がったが、バスの中は蒸す
降りる頃には小雨
ホテルに戻るとまた雷雨
ホテルのバルコンで雨を眺める
時折稲光と雷鳴
バザールで買ってきたネクタリンが美味しい
随分と東に戻ってきたので日が沈むのも早くなった
9時には空港に向かわなくてはならない
と言っても歩いて5分なんですけどね(笑)
仲間の一人がバザールで購入した絵画
キャンバスを枠から外して持ち帰った
まさしくキャラバン
今回の旅を象徴するような砂のシルクロード
鉄のラクダで旅をした10日間あまり
「なんでこんなことがめっぽう楽しいんでしょうかね?」
仲間の1人が言った
ひじょうに個人的なバイクに乗るということ
それを共有できる仲間達
クルマで回ったのでは分からない空気の臭い
暑さ、寒さ、路面とのコンタクト
こじつければ理由はなんとでも付くだろう
しかし理由はそんなことじゃないのを皆知っている
だけど何だかは分からない
非日常的世界での強烈な体験は身体に染み込む
カヤックも自転車もモーターサイクルも
これだから旅は止められない
身体現象としての旅は素敵だ
体力と気力がキーワードかな(笑)
2年越しの素敵な時間に感謝
それを共有できた素敵な仲間達に感謝
多くのスタッフのサポートに感謝
この旅はまだ終わらない
備忘録のように一気に書き、予約投稿とさせて頂いた
2427kmの出来事
時が経てば忘れてしまうような出来事もある
忘却力の強化された最近はとみにね(笑)
おりがありましたら
別の写真もお見せできるかもしれない