潮流の中の島々ー4 [アリューシャン]
6月12日
島の人々の見送りを受けて、私達はアリューシャンの海に漕ぎ出した
14時半晴天 アクタンベイは穏やかで
漕ぎ出すと暑く感じるほどだ
水温は4℃から5℃ぐらいか
振り返れば、村からは見えなかった雪の山々
アリューシャンの海にいる実感
アクタンベイの入り口まで漕ぎ進めば
その先にはアクウン島の最高峰Mt.ギルバートが姿を見せる
当初、初日はアクタンの端まで行ってキャンプの予定だった
干潮から満潮に移るこの瞬間
丁度16時にこの水道を見渡せるところにいた
隊長はこの水道アクウンストレイトを渡る決断をする
満潮に向かう時は潮は南から北へ流れる
この速い潮を渡るのは今がチャンスだ
16時が潮止まりのはずだ
左方向はしっかりとアクウン島Mt.ギルバートが見えている
この潮止まりの僅かな時間を使って最短距離を行くか
隊長は思案する
潮止まりといっても向かいの岩礁帯は白波が立ち
潮目は流れているようなウネリがある
外洋に出れば風も出てきた
私達は北に進路をとりながら向かいの島を目指す
風波は南に向かって吹き波を立てる
潮とうねりは北へ向かって流れる
喧嘩する海は白波を立て、三角波を立てる
正直ほぼ1年ぶりのパドリングというテイタラクな私
そんな時に海上で写真など撮ってはいられません(笑)
漕ぐのを休めば流される
大きなストロークで確実に海面を捉える事に集中する
遅れ気味になる私を傍でフォローしてくれる友人
風と波で翻弄されているのだが
頭の中は正確なストロークで漕ぐ事に専念する
とにかく漕がなければ到着しないのだから
くるくると変わる天候はMt.ギルバートを雲で隠す
上空の風は速く南に流れている
幸い初日で荷物満載のカヤックはその重さで安定している
斜めになったら斜めになったまま
とにかく前へと漕ぎ進む事だけを考えることだ
北へ4kmほど流されながら
アクウン島の崖の岩肌が分かる所まで来た
その崖を左に見ながら、風裏になる湾を目指す
上陸したのは Surf Bay の北 時間は18時過ぎ
風裏になり穏やかな浜
重いカヤックを堤まで上げる
へばった!なさけないね(涙)
向かいにはアクタン島が何事も無かったかの様に佇む
小さな堤を越えれば草原のような湿地
野生化した牛が住む島
いっけん平らに見えるが、塊となった草の根の塊と流された土
どうにか硬い所を見つけてテントを張る
20時になってもこの空と明るさだ
私達のアリューシャンが始まった
淡水の湖の水でまずは珈琲を入れる
アリューシャンの春
黄色い花の名はスプリング・ビューティ
0から000へ 本日の航行 16km
素晴らしい冒険者たち!
青空の色が、眩しい♪
by kasumi (2009-07-06 04:59)
男! を感じる
格好いいな~
手が棒のようになりませんか?
大自然と格闘したあとのコーヒーは格別でしょうね
by ヘ音 (2009-07-06 05:26)
ヒシヒシと緊迫感が伝わってきます。
息をのむ光景です。
by よしあき・ギャラリー (2009-07-06 05:53)
野生の牛、、、身が絞まり過ぎて美味しくないのでは(>_<)
煮込んでもスジが。。。
by 吟遊詩人41 (2009-07-06 08:08)
16キロの航行、そうとう体にこたえそうですね。
アリューシャンの風景に魅せられてます。
by いっぷく (2009-07-06 08:33)
実況中継のようで震えが来ます。流石paceさん文章がとっても(T_Tb
判断力。多くの経験を積まなければ養われない。多くの経験を積んだからといって、その判断が正しいとは限らない。風向きと潮流、時間と地形、視界に入る空・海・陸の状況、そして決断。「何故進路は北へ?」質問しても、「自分で経験積め!」としか言わない(私の勝手な想像)。この焚き火の形状とその方向、そんなことにまで経験則がある(T_T)
写真を楽しむより、思考を想像して楽しんでしまいます(^^;
私って、あのハイジのような知りたがり頭でっかちくん(o_ _)o
by GT-FOUR (2009-07-06 09:48)
景色がホント見事です!!
続きももちろん楽しみにしております♪
by お茶屋 (2009-07-06 10:24)
ディスカバリー!!
最高の景色に見とれてしまいました!!
by swm104 (2009-07-06 11:26)
海は広いな大きいな~! 行~ってみたいなアリュ~シャ~ン~”
by セローおじさん (2009-07-06 12:18)
この様な広い台地で村人達と一週間くらい過してみたいです。
by 旅爺さん (2009-07-06 13:29)
壮大な景色ですね!
あらためて地球の広さを感じます☆
by akiko (2009-07-06 13:52)
緊迫感と爽快感。そして鮮やかな青空。日本ではなかなか見ることが出来ない空のような気がします。
by 響希 (2009-07-06 14:23)
見送る人たちの表情が、いいなぁ~。
音のない場所でのキャンプ、チト、恐ろしい~!
by okko (2009-07-06 14:44)
すばらしい自然ですね。
ただただため息が出るばかりです。
アラスカのことはよくわからないのですが、アラスカでの野営は熊とか狼とか野生動物の危険はないのでしょうか?
by 駅員3 (2009-07-06 15:24)
画像のお見送りの人たちの目線や姿勢が好きです。
一人、僕ちゃんが後ろ向きですが(笑)
by sundayblue (2009-07-06 15:30)
ひたすら漕ぎ続けた果てに見た景色、
「何事もなかったかのように佇む」島… 涙が出そうですね。
僕も熱いコーヒーいれて飲もうっと。
by Go-Ray (2009-07-06 21:42)
20時の空とは思えないくらい、
綺麗な青空が広がっていたり、
海から、雄大な山々が見えたり・・・、
本当に、スケールが違うなぁ・・・とおもいます。
by sasasa (2009-07-06 22:24)
迫力満点の写真。波に飲み込まれるかと、、(笑)
by TaekoLovesParis (2009-07-06 23:04)
空も海も大きいですね!!!
by てんとうむし (2009-07-06 23:09)
あー・・・・paceさんもBPさんも旅に出て~
羨ましいったらありゃしません(笑)
続きが楽しみです^^
by RADA (2009-07-07 00:15)
Discoveryの映像を見てるようです!
夜でも明るい、時間が止まったように感じますね・・・。
by mykaira (2009-07-07 00:28)
空と大地と海だけの風景に鳥肌がたちました。(’’)
海上でのお話にはとってもドキドキしてしまいました。
続きがとにかく楽しみです(^^)
by Pace (2009-07-07 00:52)
すごい! の一言ですね。
かなりのうねりじゃないですか。北へ4キロも流されるとは・・・。
冷えた身体に熱いコーヒーはさぞうまかったでしょうね。
by sig (2009-07-07 01:10)
海の色、空の色、すべてが美しい・・・
キャンプの様子も楽しみです♪
by jinn (2009-07-07 01:34)
ドキュメント番組を見てるようにドキドキ、ワクワクします^^
by guran (2009-07-07 06:12)
体力はだんだん下り坂。私も疲れが翌日に残るようになりました。
年は取りたくないですね。
by nikkin (2009-07-07 13:47)
ホンモノの冒険だ!
by an-kazu (2009-07-07 17:51)
どこまでも続く雲が美しい~~(人´ω`*)
ほんとに20時の空とは思えないです@@
最初のお見送りの人達は大家族ですか?^^
みんな似てる。。^^
by がぁこ (2009-07-07 17:58)
地上の楽園のような風景ですね。
流木を利用したコンロはいいなー。
by 響 (2009-07-07 19:28)
写真、スケールが大きくて迫力ありますね!
まるで、自分が海の上にいるようでした。
景色が素晴らしくてウットリです♪
by SIBA (2009-07-07 19:56)
海の神様がスパイホップもせずに護っているようです。
by yogawa55はやぶさ (2009-07-07 20:56)
素敵な写真ですねぇ・・・。
っていうか・・・いいなぁ・・・
私もこの景色の中に立ってみたいですよ!!
パドル←この響きも本当に素敵です(*^ー^)/
by Green (2009-07-07 23:04)
文章からもその情景が想像されます。
う〜ん、自分じゃ無理な世界だから
なおさら憧れるのかも。。
by ケイクス (2009-07-08 00:43)
ついに漕ぎだしたんですねぇ。。。
遅ればせながら、少しずつ追いかけています(^^)/
by nekotaro (2009-07-21 20:41)